ヘッドが抜けて(圧縮)腰上のO/HとなったEVOソフテイル
修理後、試乗中すぐに出た症状の追加修理の模様です。
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ブリーザーホール
ピストンアップ、ダウンストローク時の内圧をコントロールする窓みたいな物。
その他年式によりいろいろな仕事をしていますがその辺はまた今度に。。
タイミングをとりながらクルクル回っています。
異物が噛んでケースに傷が入っていました。
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<専用リーマーとジグを使いオーバーサイズにリーミングしていきます。
相当な注意が必要ですがケースをバラさずに修理可能です。
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加工終了
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右がEVOプラスティックブリーザーバルブ。んでS/Hまでのスチール。
んでS&Sのオーバーサイズ。
このEVO樹脂性ブリーザー、前にも疑問があり色々調べてみましたが樹脂部品を精度よく制作するのはやはり難しいとのこと!

今回ケースの傷もありますがそれよりバルブとのバラつきの方がより問題だと思いました。
ちなみに端のS&Sブリーザーはタイミング等数か所変更されています。
メーカーは狙って変更していますが仕様、年式によっては悪影響が出る時もありますので逆に加工がいる場合があります。
こちらも注意ですね~。
似たような作業は続くものでEVOのブリーザー修理、ここ2ヵ月位で3台入ってます。
一つはケースバルブ共に傷はないもののガタツキがひどくてたまにタペット音が出てました。
ここはオイルリターンラインにもなりますので油圧が下がってしまったのでしょう!
タペット洗浄後ケースリーミングはせずにノーマルサイズスチールブリーザーでクリアランス確保出来ました。
まあ今回の試乗中の症状といいますとシリンダー組み立てにも関わらずRシリンダーベースからカニの泡のような気泡がプクプクと出てきました(涙)

ブリーザー機構が崩れるとバランスも崩れ圧力とオイルが直接Rシリンダーに噴射され、下手するとオイル上がりなんかする場合もあります。
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んでもう一つ。
当然カムもバラシたのでエンドプレー見てみましたが1㎜位ありこちらも対策です。
元々カムシムが入っておらず一番薄いシムを入れるとマイナスになるため入れなかったのでしょう!
カムシャフトを研磨して適正くらいにおさえました。
こんな作業をした後良く思うのですがこの様な機構を初めに考えた当時のエンジニアって相当ヘンタイ!!
だなーーと(笑)
特にクランクケースには色々な穴と部品(カムカバーも含む)とでできています。
当然一つ一つに意味がありそこが崩れるとこれまた当然不調になりますもんね。
この様な仕組みのブリーザー、ハーレー独特の構造では!!
あっ、穴の芸術といえばキャブレターですね~
次回はそれネタでいきましょ~
乞うご期待☆