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急に圧縮がなくなりキックがかすかすになったショベルの修理です。
まあ一番の原因はこのような感じならバルブ周りなんでしょうけど、バラして点検してみるとクランクもかなりガタつきがありましたので腰下からフルでオーバーホールしました。
写真はよくトラブルのあるアルミホイルポンプ。
状態があまり良くありませんでしたので高精度で油圧UPのS&Sポンプに交換しました。
この辺は年式によって開ける穴、閉じる穴とありますがこの年式は開けて閉じてって感じです。
ショベルのオーバーホールはブログでもかなり紹介していますので今回は割愛しますが、オーナーに了承を得て内部は妥協なしでやらせてもらいました。
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1970FLHP。
長い間ご苦労様でした。
また一から元気に走って下さい。

続いてのO/Hです。
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200!年インジェクションソフテイル?!(涙)コチラも腰下からのO/Hが必要な車輛でした。
高年式のツインカムが。。。
とても考え深い車輛なので多くは語りません。
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原因はコレ!
ヒントその1
この数字の大きさ。分かる人には分かるかな??
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コレがバランサーですね。
クランク割るなんてそうそうないでしょうからプラスチックのスライダーは交換しました。
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タイミング合わせてこうなるんですね~。
ぶっちゃけバランサーなんて初めて触りました。
勉強になります。
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ヒントその2
このシャフトもガリガリ君でしたが何とか研磨できました。
ツインカムのシャフトはフライホイールウェイトとの削り出しですので旧車のようにシャフト交換できません。
今回一番心配な部分でしたが何とかなったので良かったです。
ちなみにマニュアルによるとフライホイール自体に問題がある時はASSYで交換で終わってます。
買うととてつもない金額なのは間違いないですね~(調査したわけではないのではっきりした金額は分かり兼ねますが。。)
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んで
受けのブッシュです。
削った分小さいブッシュで作って入れてます。
これも油圧に非常に関係します。
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オイルポンプも強化しましょう。
フューリングポンプ。
油圧がノーマルの20%UPですって。。
まあこれを組むのが当初の目的だったんですかね。
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コチラはジッパーズの商品です。
リリーフバルブシムです。
コレでバルブの動きを制御します。
徹底的に、、油圧三昧でいきましょ~。
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クランク加工だから当然ピストンも1サイズUPで交換ボーリングです。
一見どこのレーシングピストンかって言うほどの鋳造ピストンです。
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旧車のオイルリングは必ずって言ってよいほどそのままでは使えませんがさすが純正品!
良い感じのテンションです。
この辺ははかり様がないのでいつのも感覚で調整していますが、何もしなくても良いオイルリングでした(パチパチ)

最後に07年~プライマリーインスペクションカバー(窓)がなくなりましたが原因はコレ
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プライマリーチェーン。
オートになったんですね~。
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ってわけで完成です(パチパチ)

今回みたいなツインカムの不具合。
アメリカではそこそこ問題になっているとか、いないとか。
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って訳で納車でーーす。
まずは1970ショベル
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続いてツインカム
お二人ともありがとうございました。
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続いてのO/Hはコチラ
1983ショベルです。
追ってご紹介しまーーす!!

p.s.オーナー様
この度は大切なハーレーの修理を依頼して頂き本当に有難うございます。
また大変勉強になる課題を与えて頂いた事を含めてお礼致します。
どちらもまだまだ慣らし運転が必要ですし早めのオイルチェンジも必要です。
乗りやすい季節になりましたので優しく、ガンガン走ってE/Gを育ててください。
ちょくちょく様子を見せに来て下さいね~。
本当にありがとうございました。